在庫回転率を意識する
在庫回転率とは?
物販のネットショップの場合は商品が売れて初めて利益が生まれます。そのため「売れない商品はなるべく減らす」というのがショップ運営の基本になります。その中で1つの指標となるのが、「在庫回転率」と呼ばれるものです。在庫回転率とは、一定期間の間にどれだけ在庫が入れ替わったかを表す指標のことです。もう少し詳しくすると、在庫となっている商品(棚卸資産)の金額と販売された商品の原価金額とを比較することによって、在庫商品が何回転したかを示す指標です。「棚卸資産回転率」とも呼ばれ、会計年度期間中の売上原価を棚卸資産で割ったものになります。
在庫回転率=売上原価÷棚卸資産
一般的に在庫は回転率が高いほど、在庫の入庫から販売までの期間が短く、よく出荷されていることになります。その逆に在庫回転率が低いということは、在庫が倉庫に長いこと滞留しているということを意味しますので、売れていないということになります。
売上高ではなく、売上原価を使う理由
在庫回転率を求めるうえで、よく間違えやすいのがこの問題になります。なぜ売上高(販売価格)ではなく、売上原価を使うのでしょうか?それは分子である棚卸資産が原価で計算されているため、分母である売上についても原価で揃えないといけないからです。
在庫回転率は数量でも計算できます。
在庫回転率は本来上記のように金額を用いて計算しますが、物流現場を改善するという意味では、もう少し簡単に求める方法があります。それは出庫量と在庫数から求める方法です。
在庫回転率=期間中の出庫量÷期間中の平均在庫数
上記はとある物流現場での在庫数を算出した入出庫カレンダーです。月初の在庫量が100であり、定期的な入出庫を繰り返しながらも最終的な月末の在庫数が100になっています。そして合計の出庫量は200となっています。その場合は以下の通り計算します。
200÷{(100+100)÷2}=2
つまりは在庫回転率は2となります。1ヶ月で2回転するということになります。
在庫回転期間の求め方
先ほどの計算で在庫回転率が求められましたので、次にそれを活用して、商品が回転するための日数を算出したいと思います。計算式は以下の通りです。
在庫回転期間=調査日数÷在庫回転率
30日における在庫回転率が2ということなので、次の通りになります。
30÷2=15
つまりは1つの商品が回転するのに15日が必要であるとわかります。この数字が良いか悪いかは商材によって様々ですが、消費期限のある商品については特に注意が必要です。例えば商材が生鮮食品で消費期限が入庫から10日の場合はこの在庫回転率だと出荷する前に腐ってしまうことになります。そうなってしまっては商売になりません。そのため販売力を強化して、在庫回転率を上げる必要があります。
このことから、消費期限は商品毎に違うことが多いため、在庫回転率も商品毎に取る必要があります。
消費期限管理機能もついたクラウドWMS
クラウドWMS「BEELOGI」(ビーロジ)は消費期限管理機能が付いていることから、生鮮食品はもちろんのこと、使用期限のあるような商品でも安心して在庫管理することが可能です。また、先入れ先出し機能も付いていることからロスをカットしつつも消費者とのトラブルを未然に防ぎます。